アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20 (ファースト)

アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20

こちらの製品は取扱い終了致しました。


いつでも、誰でも、簡単に、アルカリシリカ反応(ASR)検査が可能に
ゲルフルオレッセンス法によるASR診断です

※フルオレッセンス:物質が外部からのエネルギーを受けて励起され、その後受け取ったエネルギーを光(可視光線)として放出する現象

 アルカリシリカ反応が誰でも簡単に確認できます。
コンクリートのアルカリシリカ反応(ASR)検査が可能です。
採取したコンクリート片に特殊試薬を塗布後、暗室内でUV光を照射することにより、アルカリシリカゲルが緑色~青白色に発光し、デジタルカメラで撮影する簡易判定の機器です。

機種名 アルカリシリカ反応簡易診断装置
型番 FASR-20
メーカー名 ファースト


  特長

・簡単操作
 誰でも簡単な操作手順で検査が可能。

・定量的な検査
 アルカリシリカゲルが緑色~青白色に発光 個人差によるバラツキがなく、誰が検査しても同じ判定結果が得られます。

・画像・保存機能
 デジカメで撮影することにより、判定結果の画像保存が可能! 報告書の添付資料としても活用可能です。




  用途

・コンクリート診断
・ASR研究ツール
・学習用教材

 検査手順

◎試験片採取
試験片を準備します。コア抜きしたものであれば径100mm高さ100mmまで可能です。
◎試薬噴霧
手袋をしてパレットへ試験片をいれます。
試薬を反応する箇所に十分に湿潤するまで噴霧します。
アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-2 試薬噴霧

◎待機
約5分間待機します(時間厳守)。

◎水洗浄→乾燥
水ボトルを使用して水洗浄します。ドライヤーを使用して試験片を乾燥させます。

◎UV照射・観察
反応状況をデジタルカメラで撮影します。撮影はUV照明とLED照明の2つを撮影します。


試薬を噴霧および観察する際は必ず、手袋をして実施してください。
検査後は必ず、手を洗浄してください。

仕様

  ASRのメカニズム

◎ASRの進行過程

ASRのメカニズムを示す。ASRは、ゆっくり進む化学反応であり、症状が顕在化するのは、環境条件にもよるが、一般的には10~20年後と言われている。
ASRの進行過程


①化学反応過程
コンクリート中のアルカリ分と反応性シリカ鉱物を有する骨材とが反応し、アルカリシリカゲルを生成

②吸水膨張過程
アルカリシリカゲルが吸水し、膨張することによって、コンクリート内部に膨張圧が発生

③ひび割れ発生過程
内部膨張圧によって、コンクリート表面にひび割れが発生


◎補足

○ASRにより表面にひび割れが発生するメカニズム

・ASR膨張は湿度の低下にともなって小さくなる。
・コンクリートの表面近くは、湿度が低く、非膨張層が形成されている。
そのため、ASRが起こった場合、内部は膨張するが、表面は膨張せず(内部との膨張量の差によって)、ひび割れが発生する。

ASR膨張によって表面にひび割れが入るメカニズムは、焼いたもちに入るひび割れと似ている。

温められると内部から膨らむ
→表面は乾燥して拘束されている
→表面は追従できず、ひび割れ発生
ASRにより表面にひび割れが発生するメカニズム 焼いたもちに入るひび割れと似ている。

◎ASR劣化の特徴
ASRが発生しているコンクリートのコア断面の骨材に見られる特徴と構造物外観に見られる特徴です。

①骨材に見られる特徴

アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20 ASR劣化の特徴



  ゲルフルオレッセンス法の適用方法及び原理

◎ゲルフルオレッセンス法の適用方法

アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20 ゲルフルオレッセンス法の適用方法


◎ゲルフルオレッセンス法の原理

アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20 ゲルフルオレッセンス法の原理

◎診断事例

○水利構造物から採取したコアの切断面(安山岩,溶結凝灰岩を含む川砂,川砂利を含むコンクリート)

アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20 診断事例

・粗骨材,細骨材周囲で発光が見られた。
・特に安山岩粒子の周囲で発光しており、安山岩の反応によるASRと想定された。


○テトラポットの剥落片の破断面(安山岩砕石を含むコンクリート)

アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20 診断事例

・骨材周囲で発光が見られる。


○促進試験後の試験体断面(安山岩砕石を含むコンクリート)

アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20 診断事例


・骨材周囲で発光が見られる。

○橋台から採取したコアの破断面(堆積岩(川砂,川砂利)を含むコンクリート)

アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20 診断事例

・骨材周囲で発光が見られる。

○水路構造物から採取したコアの破断面(堆積岩(粘板岩,砂岩砕石)を含むコンクリート)

アルカリシリカ反応簡易診断装置 FASR-20 診断事例

・骨材周囲で発光が見られる。


  よくある質問

Q:試薬は付属していますか?

A:いいえ、試薬は別途販売(定価:100,000円)をしております。
 1セットで概ね20回測定ができます。

  仕様

紫外線ランプ 波長254nm 出力6W
可視光ランプ LED照明
試薬 特殊配合試薬
大きさ W310×D230×H265(mm)
重量 3.8kg
電源 AC100V 1A

  構成品


標準構成品 検査装置、UV照明、目視観察用フード、デジタルカメラ用アタッチメント、ACアダプター(検査装置用)、デジタルカメラ(バッテリー内蔵)、SDカード(デジタルカメラに装着済)、ACアダプタセット(デジタルカメラ用)、エアスプレー、洗浄用ボトル、手袋×10、パレット、ドライヤー、タイマー、取扱説明書(ASRチェッカー)、取扱説明書(ゲルフルオレッセンス法によるASR診断)、収納ケース、電池(LR44×1個)
※試薬は別途販売(定価:¥100,000-)しております。(1セットで概ね20回測定ができます)お問い合わせください。