簡易式COD計 COD-60A(東亜ディーケーケー)

簡易式COD計 COD-60A(東亜ディーケーケー)

工場廃水、自然環境水の水質汚濁の指標となるCODの簡易チェック用計測器

 COD計測はISO14000シリーズ取得の企業をはじめ、さまざまな分野で重要な管理項目となっています。
加熱/滴定処理部を一体化した測定ユニットの採用と、独自の制御方法により、酸化から滴定までのシーケンス制御を自動化。わずかな操作のみで、測定者間の誤差のない、信頼性の高い簡易COD計測が行えます。また、環境も考慮し、測定による廃液量も従来の1/5以下としました。

機種名 簡易式COD計
型番 COD-60A
メーカー名 東亜ディーケーケー


  特長

● 操作性大幅向上
 酸化/滴定処理部を一体化した測定部。
 サンプル/必要試薬の一定量を測定容器に採取後、測定部にセットし、スタートキーを押すだけで、酸化・滴定・結果印字までの制御を自動的に行います。
 従来のような、酸化開始時の試薬添加などの煩わしい操作が不要です。


● 測定者間誤差を減少
 酸化状態(加熱/冷却)、滴定開始などを独自の制御方法により自動処理。
 酸化から滴定までのシーケンスで一定条件での測定が可能となり、測定者間の誤差を減少できます。


● 廃液量削減
 廃液量は従来の1/5以下(メーカー従来製品比)に削減。環境を考慮した設計となっています。


● 豊富な実績をもつ滴定方式の採用
 滴定方式は電量滴定を採用。
 従来の銀コーティング防止を考慮した電解電極自己洗浄法や、終点の検出における、酸化還元電位差滴定法など実績のある信頼性の高い方式を採用しています。


● 多レンジ、COD値直読
 希釈比率に応じたレンジを設定すれば、原液のCOD値を換算することになしに、直読することができます。


● 日本語表示の対話方式(英語表示も可能)
 表示器の画面は、大型液晶ディスプレイを採用すると共に、日本語表示を実現。
 各機能の実行、設定はファンクションキーでの選択と、画面上のメニュー、メッセージに従い、キー操作を簡単に行うことができます。


● 定中のシーケンス状態/滴定曲線表示、測定終了ブザー付き
 測定中は、シーケンス状態、滴定曲線(時間-電位差)をリアルタイム表示。測定の進行を一目で確認することができます。


● JIS法直線回帰式による自動換算機能
 あらかじめ手分析(JIS法)とCOD-60Aによる測定により相関分析された回帰式を入力することにより、JIS法による換算COD値を直読することができます。


● 自動ゼロ校正
 COD計測に欠かすことのできない実測前のブランクゼロ校正がワンタッチで行えます。また、ブランク値を任意に設定することも可能です。


● 充実の保守/チェック機能
 電極洗浄モード、本体チェック用の滴定モードの採用により、保守、点検などを容易に行うことができます。


● プリンター内蔵/時計機能内蔵/データメモリー100点
 測定結果は、測定終了と同時に印字されます。また、データメモリー機能により前に測定した結果を後から表示/印字することもできます。


● 統計計算機能
 JIS法との相関式を求める際に、JIS法値とCOD―60A値を入力することにより、相関式、相関係数を表示/印字することができます。
 また、測定値の平均値を印字することも可能です。

 ※電極の汚れはこまめにふき取り、測定がうまくいかない場合は付属の洗浄液で洗浄してください。
  また電極電解液の補充にも気をつけてください。




  COD-60A印字例




  測定フロー図




  よくある質問

海水などでも通常と同様の計測ができますか?

Answer!

海水など塩化物イオンが含まれている水に関しては正しい測定結果が得られない場合があります。

対応方法として硫酸銀・もしくは硝酸銀を溶液にいれてください。
塩化物イオンが反応し塩化銀となり沈殿します。
その上澄みを取り再度測定していただけますとより正確な計測が可能です。

※硫酸銀・硝酸銀は通常の販売店で購入が可能です。
※海水は元来COD値が低いこともあり水などで希釈しての計測はあまりお勧めできません。



アウトオブレンジというエラー表示が出る

Answer!

ほぼ、電極・汚れが原因です。
※電極の汚れはこまめにふき取り、測定がうまくいかない場合は付属の洗浄液で洗浄してください。 また電極電解液の補充にも気をつけてください。



河口付近や海での計測は可能ですか?

Answer!

この機器は酸性法を用いて計測をおこなっており、塩化物イオンの多い河口付近などでは誤差が大きく出てしまいます。
あくまで簡易的なものですので特に屋外の計測では、環境に影響を受けやすい機器といえます。




  仕様

測定方法 酸性(アルカリ性) 過マンガン酸カイウム法
測定原理 電量滴定法(終点検出は酸化還元電位差法)
表示器 バックライト付きグラフィックLCD表示器(日本語/英語切換表示可)
測定中:シーケンス状態、測定液温度、滴定曲線などをリアルタイム表示
エラーメッセージ:滴定不能、ブランクエラー、有効範囲外エラー
測定レンジ 標準:0~20/40/100/200/400/1,000mg/L
任意:0~(10~2,000mg/L設定可)
繰返し性 ±2%F.S.
シーケンス制御 酸化から滴定までを自動測定処理(酸性法のみ)
時計機能 内蔵
演算機能 回帰式換算機能、統計計算(平均値)、ブランク値自動入力(手動設定入力も可)
データーメモリー 100データ(測定時刻、サンプルナンバー、結果)
プリンター サーマルプリンター内蔵
RS-232C出力 内蔵
電源 AC100V 50/60Hz
消費電力 約50VA(加熱時)
寸法 本体:約190(W)×192(H)×385(D)mm
測定ユニット:約150(W)×295(H)×262(D)mm(支柱取り付け時)
重量 本体:約3.5kg
測定ユニット:約2.3kg



  構成品

標準構成品 本体、測定ユニット、支持棒(ストッパ・スペーサー付き)、電極ホルダ、測定電極1・2、測定試薬(Ⅰ(100mL)、Ⅱ(25mL))、精製水、電極補充液(25mL)、撹拌子、セルスタンド、測定セル(2個)、マイクロピペット(0.5mL)、駒込ピペット スポイトゴム付(2mL)、メスピペット (5mL)、ポリスポイト、プリンタ用紙、ヒューズ、電極洗浄液(100mL)、取扱説明書