PID式VOC濃度計 Tiger(理研計器)

PID式VOC濃度計 Tiger(理研計器)

光イオン化テクノロジーを使用して毒性及び爆発性両面の危険性をともなう揮発性有機化合物(VOC)を検出する、ポータブル式ガス検知器。光イオン化検出器(PID)を使用してガス濃度を測定。

 480種以上のVOC等のデータを内蔵しており、様々な現場での測定に対応可能です。また、短時間で充電可能なリチウムイオン電池パックを使用して長時間の稼動が可能です。

機種名 PID式VOC濃度計
型番 Tiger
メーカー名 理研計器


  特長

● VOC検知に最適な光イオン化検出器(PID)を搭載
  • ・高い性能を実証されているPIDを採用
  • ・湿度影響が小さく、ランプが汚れにくいセンサ構造
  • ・速い応答時間・復帰時間
  • ・480種以上のVOC及び毒性ガスの読替機能搭載


● 作業効率の良い各種機能
  • ・使いやすいシンプルなメニュー
  • ・大きく使いやすい操作ボタンと薄型設計で片手で操作可能
  • ・暗い場所で便利なバックライト付操作ボタン
  • ・バッテリーにより24時間連続して使用可能
  • ・消耗品(センサー・電極・ランプ)の交換が容易
  • ・安価な部品や消耗品

  • ・デフォルトモードはリアルタイム検知です。このモードは、ヘッドスペースのサンプリングや漏えい検出など、複数のエリア(又はゾーン)をモニタリングし
  •  指示値データを記録する用途によく使用されます。すべてのセンサ指示値はリアルタイムの測定値で、警報設定値は手動で設定できます。
  • ・TWA&STEL(オプション)モードを使用すると、特定の危険箇所(英国におけるEH40や米国におけるOSHAなど)に特有の、短時間暴露レベル(STEL)又は時間
  •  荷重平均(TWA)への準拠をチェックできます。
  •  この機能モードでは、STEL及びTWAを継続的に計算して本器の本体内蔵ガスリストに設定されたレベルと比較します。
  • ・本器は各種機能を直感的に理解できるアイコンで表示し、容易に設定が可能です。
  •  用途に応じた機能を2つのソフトキーA、Bに設定することで、メインメニューに戻らずに各種の機能を選択できます。
  •  これにより、特に同じ作業を繰り返す場合に本器を効率的に使用できます。
  • ・短時間で充電可能なリチウムイオン電池パックを使用して長時間の稼動が可能です。また、危険箇所でバッテリパックを交換できます。
  •  使用現場で交換可能なアルカリ電池パック(非充電式)も用意されており、充電用電源がない場合の電源として便利です。
  • ・大音量の音声出力、振動、高輝度LEDにより警報状態を表示します。オレンジ色と赤のLEDはそれぞれ第1の警報状態と第2の警報状態を示します。



  用途

● 教育機関(実験室・研究室)の安全管理・残留ガス測定

  各種溶剤、VOC、クロロホルム等の測定
  医療施設内の医療ガス管理



● 環境中のVOC測定

  環境濃度監視
  土壌汚染監視
  埋め立てゴミ処理場のVOC測定



● クリーンルーム

  電子部品洗浄時の残留ガス(溶剤等)の測定



● 食品管理

  防疫所の管理
  果実の成熟管理(エチレンガス)
  燻蒸用ガスの漏洩管理



● 貯蔵タンク

  貯蔵タンク内の測定
  タンク周辺の漏洩管理



● 石油・化学プラント

  各種化学物質の濃度管理、残留ガス測定
  境界モニタ



● ケミカルタンカー

  受入時のVOC測定
  修繕時のタンク内残留ガスの測定
  タンク塗装時の環境測定受入時のVOC測定
  修繕時のタンク内残留ガスの測定
  ンク塗装時の環境測定




  代表的な物質のイオン化レベル

 各ガスのイオン化エネルギー以上の光子エネルギーを照射するとガスがイオン化され検出することができます。

 ※検知したいガスによってランプを選択する必要があります。
 ※11.7eVのランプは保有しておりません、ご了承ください。





  労働安全衛生法の改正内容について

 労働安全衛生法の改正に伴い、化学物質についてリスクアセスメントの実施が義務となります。

● 労安法改正(特化則改正)の流れ
 業種、事業場規模にかかわらず、対象となる化学物質(640物質)の製造・取扱を行う全ての事業場で、リスクアセスメントが義務づけられます。



● リスク評価の5STEP
 下図のような5つのステップで、リスクアセスメントを繰り返し実施することで、リスクの低減が可能です。

 詳しくは、労働安全衛生法に関する資料をご覧ください。




  検知原理について

 Ion Science社製のTigerは、光イオン化検出器の検知原理を採用しております。

● 原理
 PID測定は下図の通り、ガスが導入されているイオン化室、光源である紫外線ランプ、イオン電流を検出する2つの電極から構成されています。

  
  ①検知対象ガスがイオン化室に入ります。
  ②紫外線ランプから紫外光が照射されます。
  ③紫外光のエネルギーによりガスが陽イオンと電子は正負各電極に引き寄せられて電流が発生
   します。
  ④生成した陽イオンと電子は正負各電極に引き寄せられて電流が発生します。
  ⑤この電流はガス濃度に比例しているため、ガス濃度を検知することができます。




  よくある質問

ベンゼン測定時にベンゼン以外のVOCを除去する除去管は装着できますか?

Answer!

弊社取り扱い機器では、未対応となっております。ご了承をお願い致します。



測定データの保存は可能ですか?

Answer!

データログ機能はメーカーオプションのため、レックスでは対応不可となっております。



測定値から特定の物質濃度への変換や係数補正はできますか?

Answer!

特定の物質濃度への変換は可能です。(測定対象ガスを選択できます)
ただし、複数混ざった中で特定のガス濃度のみ測定することは出来ません。
測定したいガスが「対象ガスリスト」に存在すること、周りに干渉ガスが存在しないことが条件です。



ロギング機能は付いていますか?

Answer!

付いておりません。 必要であれば下記機材でご検討下さい。
携行型VOCモニター MiniRAE3000
個人用VOCモニター ToxiRAE Pro PID




  仕様

フルスケール 0~20,000ppm(ガスによる)
最小表示単位 0.1ppm
応答時間 2秒以下(90%応答)
精度 表示値の±5%±1デジット
PIDランプ 10.6eV Kr PIDランプ
通信手段 USB1.1
校正 イソブチレン100ppm
警報 【ライト】LED点滅
【音圧】95dBA(300㎜の地点)
【振動】警報時(任意選択)
【その他】TWA及びSTEL/480種以上のガス ※1 の読替機能
流量 220mL/min(流量低下警報付)
使用周囲温湿度範囲 【温度】-20~+60℃(本質安全防爆対象外を含む)
【湿度】0~99%RH(結露無きこと)
保護等級/認証規格 IP65/CE1180
EMC試験:EN61326-1:2006/EN50270:2006/CFR 47:2008 ClassA
検知対象ガス VOC(揮発性有機化合物)
検知原理 光イオン化検出器(PID)
検知範囲 0~20,000ppm(フルスケール)※検知対象ガスによる
検知方式 吸引式
防爆性 本質安全防爆構造
【ATEX】Ⅱ2G Ex ia ⅡC T4 (-15℃≦Ta≦+45℃)
【IECEx】Ex ia ⅡC T4 Ga(-15℃≦Ta≦+45℃)
アメリカ/カナダ認証
電源 リチウムイオン電池パック
連続使用時間 【リチウムイオン電池パック 】約24時間
寸法 【機器本体(プローブを除く)】約340(W)× 90(H)×60(D)mm
【標準収納ケース 約420(W)】×320(H)×97(D)mm
重量 【機器単体質量】約0.72kg
【全体質量(標準収納ケースを含む)】約2.2kg
 上記仕様は、別途記載のない限り、20℃、90%RHの条件でイソブチレン校正(3000ppmまで)をした場合に限ります。
 ※1 モデル及び校正ガス濃度により異なります。




  構成品

標準構成品 本体、インレットノズル、充電器、ACアダプタ、カーボンフィルター、簡易マニュアル、収納ケース、取扱説明書